23/04/08
楽天証券「かぶミニ®(単元未満株取引)」はお得?メリットと注意点、おすすめの人を解説
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楽天証券では2023年4月17日から「かぶミニ®(単元未満株取引)」をスタートしました。かぶミニ®はこれまで楽天証券にはなかった「単元未満株取引」のサービス。かぶミニ®を利用すれば、より少ない資金で株式投資をすることができます。
今回は、楽天証券のかぶミニ®のしくみ、かぶミニ®のメリットと注意点、そしてかぶミニ®がおすすめの人まで、少額投資に詳しい経済ジャーナリストの頼藤太希さんに聞いてきました。
●教えてくれたのは…
頼藤太希さん
(株)Money&You代表取締役/経済ジャーナリスト
中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』や『Mocha(モカ)』を運営すると同時に、資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書累計100万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。
楽天証券「かぶミニ®」は1株単位で株式投資ができるサービス
楽天証券のかぶミニ®は、「単元未満株取引」と呼ばれるサービスです。
ニュースやウェブサイトなどで報じられている株価は1株あたりの金額ですが、株式投資は100株単位の「単元株」で行います。そのため、たとえば株価が1000円でも、株式投資をする際には1000円×100株=10万円の資金が必要になります(厳密には、これに加えて売買手数料がかかります)。
「楽天証券のかぶミニ®を利用すれば、1株単位で株式投資ができます。たとえば、株価が1000円の銘柄は1株1000円から購入できるようになるので、より少額から有名企業の株主になれる、というわけです」(頼藤さん)
楽天証券のかぶミニ®のサービスの概要は、次のとおりです。
●楽天証券「かぶミニ®」の概要
【取引方法】リアルタイム取引・寄付取引
【取扱銘柄】リアルタイム取引約500銘柄・寄付取引約1600銘柄
【配当金】受け取れる
【NISA利用】可能
【買付手数料】無料
【売却手数料】1回11円
【スプレッド】東証参考価格の0.22%
【ポイント投資】可能
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楽天証券「かぶミニ®」のメリット
楽天証券のかぶミニ®のメリットを5つ紹介します。
●楽天証券「かぶミニ®」のメリット1:1株から株式投資ができる
最初に紹介したとおり、楽天証券のかぶミニ®を利用すれば1株から株式投資ができるのが最大のメリットです。楽天証券のかぶミニ®では、投資に最低限必要な金額が単純計算で100分の1になります。投資したいけれど資金がなくて手が届かない、といった銘柄にも、かぶミニ®を利用すれば投資できます。
「かぶミニ®を利用すれば、投資金額が安くて済むので、複数の銘柄に分けて投資するのがおすすめです。どれか一つの銘柄に絞ってしまうと、万が一その銘柄が大きく値下がりしたときに損失が大きくなってしまいます。しかし、複数の銘柄を持っていれば、ある銘柄の値下がりを他の銘柄の値上がりでカバーできる可能性があります。このような投資(分散投資)は、投資のリスクを抑える王道の方法です」(頼藤さん)
また、銘柄によっては1株から配当金がもらえます。配当金は、株主に配られる分け前のようなもので、持っている株数に応じてもらえます。
なお、株主優待は「100株以上」の株主を対象にしていることが多いため、単元未満株(100株未満)を保有していてももらえないことがほとんどです。ただ、株主優待を実施している銘柄にかぶミニ®で少しずつ投資して、100株に達した場合は、株主優待をもらうことができます。
●楽天証券「かぶミニ®」のメリット2:リアルタイムで取引できる
楽天証券のかぶミニ®では、東証(東京証券取引所)の取引時間内に注文してすぐに売買が成立する「リアルタイム取引」ができます。楽天証券によると、主要ネット証券(SBI証券、auカブコム証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券)では初めてのサービスとのことです。
「東証の取引時間は平日の9時から11時30分と、12時30分から15時です。かぶミニ®のリアルタイム取引を利用すれば、刻々と値動きする株価を見て機動的に売買の注文ができます。株を買ってその日のうちに売却するデイトレード(日計り取引)にも対応しています」(頼藤さん)
なお、かぶミニ®ではリアルタイム取引の他に「寄付取引」も用意されています。寄付取引では、市場の時間外(17時から翌8時45分)の間に受け付けた注文が前場の寄付(9時)に処理され、注文が成立します。
●楽天証券「かぶミニ®」のメリット3:楽天ポイントが使える
楽天証券のかぶミニ®では、楽天市場などで貯まった楽天ポイントを使って1株から株を買うことができます。
「楽天市場をはじめとする楽天のサービスを使って、楽天ポイントが貯まっている人も多いでしょう。投資が初めてなどで、お金を出すのはちょっと…という場合でも、楽天ポイントで投資をすれば、万が一値下がりしてもお金が減ることはないので安心ですね」(頼藤さん)
●楽天証券「かぶミニ®」のメリット4:手数料が安い
楽天証券のかぶミニ®では、買付手数料が無料、売却手数料は1回あたり11円となっています。楽天証券によると、同様の単元未満株取引のサービスと比べても安くなっているとのことです。
【単元未満株取扱いネット専業証券 サービス比較】
楽天証券のウェブサイトより
●楽天証券「かぶミニ®」のメリット5:NISAも利用できる
楽天証券のかぶミニ®は、NISA(一般NISA)にも対応しています。NISA口座を利用すれば、利益にかかる税金をゼロにすることができます。
「2024年からはNISAの制度が改正され、これまでつみたてNISAを利用してきた方でも新たに成長投資枠を利用して株式を非課税で購入できるようになります。2024年からは、かぶミニ®を利用した株式投資を始めるのもいいですね」(頼藤さん)
>>楽天証券はこちら
楽天証券「かぶミニ®」の注意点
楽天証券のかぶミニ®はお得な制度ですが、注意点もあります。
●楽天証券「かぶミニ®」の注意点1:スプレッドがある
楽天証券のかぶミニ®には、売却時の手数料の他に0.22%のスプレッドがかかります。スプレッドとは、本来の価格から加減される「価格の差額」のことです。
たとえば、かぶミニ®で5000円の銘柄を購入する場合、買うときにはスプレッドが0.22%上乗せされて5011円(=スプレッド11円)となります。それに対して、売却するときにはスプレッドが0.22%引かれて4989円(=スプレッド11円)になる、というわけです。楽天証券のかぶミニ®の場合、売却時にこれに加えて11円の売却手数料がかかるため、かぶミニ®で5000円の銘柄を売買した場合の手数料の合計は33円になる、というわけです。
「スプレッドは売買価格に含まれているので一見わかりにくいのですが、コストとして売買のたびに引かれていることを押さえておきましょう」(頼藤さん)
もっとも、スプレッドを加味しても、楽天証券のかぶミニ®の手数料は安上がりです。上で紹介した表にある、5000円での売買時の「往復コスト」を見ると、
・楽天証券…33円
・マネックス証券…52円
・SBI証券…55円
・auカブコム証券…110円
などとなっており、楽天証券のかぶミニ®の手数料が安いことがわかります。
●楽天証券「かぶミニ®」の注意点2:まだ購入できる銘柄が少ない
楽天証券のかぶミニ®で取引できる銘柄数はリアルタイム取引約500銘柄・寄付取引約1600銘柄となっています。ただ、東証に上場する銘柄は3800以上あります。そこから考えると、まだ購入できる銘柄が少ないといえます。
「楽天証券のかぶミニ®で取引できる銘柄数は今後拡大する予定とのことなので、口座を開設して取引できるようになるのを待ちましょう」(頼藤さん)
楽天証券「かぶミニ®」がおすすめの人は?
楽天証券のかぶミニ®がおすすめなのは、次のような人です。
●楽天証券のかぶミニ®がおすすめの人1:少額から株式投資をしたい人
楽天証券のかぶミニ®を利用すれば、高嶺の花だった銘柄にも少額から投資できます。投資したいけれど100株まとめてだと高すぎる…という場合には、かぶミニ®が役立ちます。複数の銘柄に分散投資すれば、リスクを押さえて堅実にお金を増やすことにもつながります。
●楽天証券のかぶミニ®がおすすめの人2:楽天経済圏を活用している人
楽天市場をはじめとする「楽天経済圏」にはさまざまなサービスがあります。そして、楽天経済圏の各サービスを利用すると、楽天ポイントがどんどん貯まります。楽天ポイントをたくさん持っているならば、楽天証券のかぶミニ®を利用して楽天ポイント投資をすることで、資産を増やすことができる、というわけです。
●楽天証券のかぶミニ®がおすすめの人3:リアルタイムに取引をしたい人
楽天証券のかぶミニ®は、主要ネット証券ではじめて単元未満株のリアルタイム取引ができます。たとえ1株であっても、単元株と同じような本格的な投資ができます。
>>楽天証券はこちら
まとめ
楽天証券の「かぶミニ®」の概要、かぶミニ®のメリット、かぶミニ®の注意点、そしてかぶミニ®がおすすめの方まで紹介してきました。楽天証券のかぶミニ®を利用すれば、1株からの株式投資が手軽に始められます。ぜひ楽天証券に口座開設して、かぶミニ®を試してみましょう。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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