18/08/23
【歴女の投資術】もう「優待銘柄のイオン」と言わせない、イオンの3つの魅力
歴女の投資ファイル 4の巻 イオン<8267>
小さなベンチャー企業が、これまでなかった独創的なサービスや商品を世に送り出し、大企業へと成長するー、投資で勝つにはまずは歴史から、このシリーズでは、様々な企業(銘柄)の歴史をご紹介致します。
イオンの魅力その1:魅力的な株主優待
ここは、千葉県・幕張新都心にあるイオンモール内のイオンラウンジです。
「イオンの株主優待って最高!」
A子さんはホットコーヒーを飲みながら、独り満足げに頷きます。
「優待のオーナーズカードがあれば、まとめ買いしたワインも3%キャッシュバックされるし、こうしてイオンラウンジも使えるし。そうだ、帰りに映画でも観て行こうかな! 優待価格で観れるし。 あ、でもイオンって全国にあるけど、一体どんな人が作ったんだろう?」
イオンの魅力その2:家訓が原動力、イオンの歴史
株主優待の人気ランキングでも常に上位のイオン。
創業は1758年、三重県四日市に岡田惣左衛門氏が「篠原屋」を創業したことに始まります。
その後岡田屋に改称、呉服屋・岡田屋は7代目当主・岡田卓也氏の登場によって大躍進します。
早稲田大学生だった卓也氏は、1945年日本の敗戦で四日市に復員し、見渡す限りの焼け野原となった故郷に言葉を失います。
200年も続いた呉服店も全部焼失し、土蔵だけが唯一残っていました。卓也氏はその中に入り、店の大福帳(帳簿)と岡田氏が2歳の時に亡くなった父の日記を見つけます。大福帳には先祖の中で伝わってきた商売の原点が、父の日記には東京で明治の実業界の大物、渋沢栄一氏と面会した時の感動が記されており、卓也氏は運命的なものを感じて岡田家の再興を誓います。
その後卓也氏は多店舗戦略に乗り出し、1969年には総合スーパージャスコを展開します。2001年には、ラテン語で永遠を意味する「イオン」に社名を変更、そして、一大チェーンストアのイオンを始め、スーパーの「ダイエー」や「マルエツ」、コンビニの「ミニストップ」など、国内外に300の企業からなるイオングループを築き上げます。
その発展の原動力となったのは、古い歴史の中で培った岡田家の家訓です。
「大黒柱に車をつけよ」
これは「店の真ん中にある大黒柱を、車をつけてあえて動かせ」という意味で、時代や、人の変化に対応して店を移動し構える、つまり「店はお客様のためにあり、お客様の居るところに店を構える」。これが岡田家の経営戦略になり、イオンの積極的な出店攻勢につながりました。
イオンの魅力その3:多様な事業により利益体質へ
出所:ヤフーファイナンス
イオンは、2018年2月期の決算で、過去最高の経常利益を更新しました。
同社の中核事業である総合スーパー事業が、収益構造改革の取り組みにより損益が改善、黒字化となりました。加えて利益の柱である総合金融事業や不動産事業、ドラッグ・ファーマシー事業が着実に伸びており、多様な事業が利益を生み出せる体制が整って来ました。
2019年2月期も2ケタの増益予想で、2期連続で過去最高益を更新する見通しです。
「お客様第一」を掲げるイオンは2025年に小売業におけるグローバルトップ10を目指しています。
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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