22/01/20
マネックス証券のiDeCoで買うなら…お金のプロが選ぶおすすめ商品ランキングベスト5
マネックス証券のiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は口座管理手数料が安く、商品のラインナップも充実しています。
しかし、実際に始めようとすると「どの商品を選べばいいかわからない」「どうやって組み合わせればいいかわからない」などと、悩みがでてくるものです。
今回は、iDeCoや投資信託選びの著書もあるマネーコンサルタント・頼藤太希さんが選んだ、マネックス証券のiDeCoおすすめの商品をランキング形式で5本紹介します!マネックス証券でiDeCoを始める方は、ぜひ参考にしてください。
●教えてくれたのは…
頼藤太希さん
Money&You代表取締役/マネーコンサルタント
慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。マネーコンサルタントとして、資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『はじめての資産運用』(宝島社)『1日5分で、お金持ち』(クロスメディア・パブリッシング)『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書多数。日本証券アナリスト協会検定会員、ファイナンシャルプランナー(AFP)、日本アクチュアリー会研究会員。
マネックス証券のiDeCo(イデコ)5つの特徴
マネックス証券のiDeCoには、大きく次の5つの特徴があります。
●マネックス証券のiDeCoの特徴1:口座管理手数料が業界最安
マネックス証券は、iDeCoの手数料をもっとも節約できる金融機関のひとつです。
iDeCoでは毎月、口座管理手数料がかかります。口座管理手数料の支払い先は、大きく次の3つにわかれています。
・国民年金基金連合会…月105円(税込)
・信託銀行…月66円(税込)
・金融機関(運営管理手数料)
国民年金基金連合会と信託銀行への手数料はどの金融機関でも同じで、必ずかかります。しかし、金融機関への運営管理手数料は、金融機関ごとに異なります。マネックス証券の運営管理手数料は0円。ということは、手数料が最安の金融機関だといえるのです。
「月数百円の運営管理手数料も、1年支払えば数千円、数十年支払えば10万円以上になってしまいます。これだけの金額を手数料として支払うのと支払わないのとでは、手元に残る金額に大きな差ができることになります。その点で、マネックス証券のiDeCoの運営管理手数料無料は大きなメリットですね」(頼藤太希さん)
●マネックス証券のiDeCoの特徴2: 低コストの商品が多い
マネックス証券のiDeCoでは、低コストの商品が充実しています(信託報酬[税込]:0.0968%〜1.98%)
●マネックス証券のiDeCo取扱商品ラインナップ
・国内株式型 7本
・外国株式型 8本
・国内債券型 1本
・国際債券型 3本
・国内REIT型 2本
・国際REIT型 1本
・バランス型 3本
・その他 1本
・(定期預金)1本
マネックス証券では、元本確保型の定期預金1本と投資信託26本、合わせて27本の商品を扱っています。国内・先進国の株式型を中心に、インデックス型ではひととおりの投資先を取り揃えています。
信託報酬はiDeCoの口座管理手数料と同様、保有中にかかるコストになります。数十年にわたる投資になることを考えると、少しでも安いものを選んだ方が利益を出しやすいといえるでしょう。マネックス証券の場合、信託報酬の幅は年0.0968%〜1.98%。0.1%台の安価な商品も複数用意されています。
「iDeCoは数十年にわたる投資になるため、信託報酬が安い投資信託を選ぶのが大切です。マネックス証券は信託報酬が安い人気の商品を揃えています」(頼藤太希さん)
●マネックス証券のiDeCoの特徴3:iDeCoポートフォリオ診断で資産配分がわかる
iDeCoの商品は、どの商品をどのくらいの割合で買うか、配分を指定して購入します。とはいえ、どう組み合わせればいいか悩んでしまう方もいるでしょう。そんなときにおすすめなのが、iDeCoポートフォリオ診断です。
iDeCoポートフォリオ診断を利用すると、年齢や投資経験など5つの質問に答えるだけで、おすすめのポートフォリオ(資産配分)を提案してもらえます。
「結果は資産ごとの商品に○%、という割合で具体的に表示されます。あとは結果をダウンロードして購入時にこの割合を入力すれば、おすすめのポートフォリオで運用できます」(頼藤太希さん)
●マネックス証券のiDeCoの特徴4:つみたてNISA・iDeCoシミュレーションが役立つ
投資の利益が非課税になる、iDeCoと似た制度につみたてNISA(積立NISA・少額投資非課税制度)があります。つみたてNISAは、iDeCoと同じように利益にかかる税金がゼロになるのですが、細かな部分にいろいろな違いがあります。そして、どんな資金を用意するかによって、優先すべき制度が変わります。
「どっちの制度を使うべき?」と迷ったら、マネックス証券のウェブサイトにある「つみたてNISA・iDeCoシミュレーション」を使ってみましょう。積立投資の目的や毎月の投資金額などの条件を入力するだけで、両制度をどのような金額配分で利用すべきか、おすすめのプランを提示してくれます。
「想定の金額・利回りで運用した場合にいくらくらい増えるのか、iDeCoやつみたてNISAでどのくらい節税できるかが一目でわかります。運用の全体像や将来の資産をイメージするのに役立ちます」(頼藤太希さん)
●マネックス証券のiDeCoの特徴5:コールセンターの受付時間が長い
マネックス証券では、iDeCo専用の問い合わせダイヤルを用意しています。受付時間は祝日を除く平日の9時から20時、土曜日の9時から17時となっています。
受付時間外の質問には、24時間365日利用可能な「自動チャット」が便利です。質問を入力したり、画面の指示にしたがって操作したりするだけで、不明点が解決するでしょう。
「iDeCoのしくみは少々複雑なので、サポートが充実していると安心です。マネックス証券のコールセンターは日曜日こそ時間外ですが、平日20時まで問い合わせできますし、土曜日もありますので、平日の日中が忙しいという方でも質問がしやすいでしょう」(頼藤太希さん)
iDeCoの投資信託選び 6つの基準
iDeCoで投資信託を選ぶ場合の基準について、頼藤太希さんに教えてもらいました。以下その内容をかいつまんでまとめます。
●基準1:インデックス型・バランス型なら純資産総額は大きいほうがいい
・投資信託が効率よく運用をするには、ある程度以上の規模が必要
・純資産総額が低いままだったり、減少が相次いでいたりする投資信託の場合、途中で運用を中止する「繰上償還」が行われてしまう可能性も
・アクティブ型の場合は、純資産総額が適切なサイズであるかがポイント
●基準2:信託報酬は安いほどいい
・信託報酬の高い商品は、利益を減らし、損失を大きくしてしまう
・ほんのわずかの差でも、数十年にわたる運用を行うと、数十万円単位の差になる可能性もある
●基準3:指標は広く投資するものがいい
・たとえば、日経平均株価の対象は225銘柄だが、TOPIX(東証株価指数)は東証1部の2000銘柄以上が対象。なるべく広く投資する商品のほうが分散効果が高いと考えられる
●基準4:運用成績は中長期で順調に伸びているものがいい
・純資産総額と基準価額がともに右肩上がりになっているものがいい
●基準5:同ジャンル・同カテゴリではシャープレシオは高いほうがいい
・シャープレシオは「リスクに見合った利益が得られているか」を表す指標。値が大きいほど効率よく運用できていることを示す
・同ジャンル・同カテゴリの投資信託を比較する際にチェック
・なるべく過去3年以上の数字を確認する
●基準6:インデックス型を選ぶ際、トラッキングエラーは小さいほどいい
・トラッキングエラーは、ベンチマークと投資信託の値動きの差を数値で表したもの。数字が小さいほど、ベンチマークと連動していることを表す
マネックス証券のiDeCoおすすめ商品ランキングベスト5
頼藤太希さんに、マネックス証券で購入可能なiDeCoの商品の中から、おすすめの商品をランキング形式で5本、挙げてもらいました。なお、金額や手数料率は2021年8月31日時点のものとなっています。
●5位:eMAXIS slim 米国株式(S&P500)
純資産総額:9057.99億円
基準価額:17,288円
信託報酬(税込):年0.0968%
米国の代表的な株式指標のひとつ、S&P500に連動することを目指す投資信託です。S&P500は米国の流動性のある大型株から選ばれた500社で構成されている指標。米国市場の時価総額の約80%をカバーしているといわれています。
注目すべきはやはり信託報酬の低さでしょう。年0.0968%と、年0.1%を下回る超低コストで米国に投資できるのは魅力です。超低コストで、マイクロソフトやアップルといった世界企業を多数擁する世界経済の中心、米国の経済成長の力を借りて資産を増やすことを目指せます。
●4位:スパークス・新・国際優良日本株ファンド
純資産総額:1312.41億円
基準価額:42,711円
信託報酬(税込):年1.804%
今後グローバルでの活躍が期待できる日本企業の銘柄を20銘柄程度選び抜いて投資を行うアクティブ型の投資信託です。運用の目標とするベンチマークは設けず、ここぞという銘柄に集中投資。基本的に短期売買はせず、長期保有で利益を狙います。
分散投資の観点からすれば、広くいろいろな資産に投資すべきなのですが、そうしなくても10年リターンで10%以上と、信託報酬を補って余りある成果をあげています。
●3位:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
純資産総額:1277.32億円
基準価額:13,098円
信託報酬(税込):年0.154%
国内・先進国・新興国の株式と債券、国内外の不動産(リート)に投資するバランス型の投資信託。8つの資産に対して、12.5%ずつ均等に投資するわかりやすい仕組みや信託報酬の安さが人気で、純資産総額も堅調に増加しています。リバランスも自動的にしてくれるので、手間もかかりません。
債券を含んでいる分、株式だけに投資する投資信託に比べるとリスクは控えめ。より堅実にお金を増やしていきたいという方に向いている1本です。
●2位:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
純資産総額:2777.49億円
基準価額:18,231円
信託報酬(税込):年0.1023%
MSCIコクサイ・インデックスという指標との連動を目指す投資信託です。1本で日本を除く22カ国の先進国、約1300銘柄の株式に投資したのと同じような効果が期待できます。組み入れている資産のうち6割が米国株。アマゾンやマイクロソフトといった大企業がならびます。
低コストでシンプルな商品ということもあり人気です。純資産総額の伸びも堅調です。
●1位:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
純資産総額:3893.01億円
基準価額:15,571円
信託報酬(税込):年0.05775%
日本を含む先進国・新興国の株式市場の値動きに連動することを目指す商品です。MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスという、世界の先進国・新興国の株式で構成された指標との連動を目指します。年0.05775%というとても安い信託報酬で、世界中の株式に分散投資することができます。
今回、マネックス証券のランキングは5本中4本がeMAXIS Slimシリーズとなりました。eMAXIS Slimシリーズは、投資家に人気のあるシリーズです。投資家が選ぶ投資信託のランキング「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」にも例年複数ランクインしています。なお、このeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、2021年の同ランキングで1位に輝いた商品です。
まとめ
マネックス証券のiDeCoの特徴とおすすめ商品ランキングをご紹介してきました。マネックス証券のiDeCoは口座維持手数料が安いだけでなく、取り扱いのある商品の信託報酬も安いものが多くなっています。
ぜひiDeCoをはじめて、老後資金づくりに取り組みましょう。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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