2022年の法改正でiDeCoはどうなる?主な3つの改正ポイント
|
みなさん、こんにちは!
FP Cafe / Mochaを運営している、
(株)Money&Youの高山一恵です。
|
コロナの感染拡大に加えて、
大雨による災害と、未曾有の
災害が続いていますね・・・。
|
気分も落ち込んでしまいそうですが、
適度にリフレッシュしながら、
明るく元気に過ごしたいものです。
|
さて、コロナ禍で先行き不安な中、
将来のお金について真剣に考える方が
増えているように思います。
|
iDeCoの口座開設数も
右肩で伸びていて、
将来に向けて、
前向きに資産形成に取り組んでいる方が
増えてきている様子がうかがえます。
|
実は、このiDeCo、
2022年に制度が一部改正され、
これまで以上に使い勝手がよくなる予定です。
|
そこで今回は、iDeCoの主な3つの改正点と、
改正によって
どう使いやすくなるのかを紹介します。
|
●iDeCoの改正点1:
老齢給付金の受給開始年齢が
75歳までに延長(2022年4月から)
|
現状、iDeCoの老齢給付金を受け取る時期は、
60歳から70歳までの間となっており、
自分で選びます。
|
2022年4月からは、
老齢給付金を受け取る時期が
60歳から75歳までと、5年間延長に!
|
これは、公的年金の繰下げ受給が
75歳までできるようになるのに
合わせての変更です。
|
受け取り期間が5年間延長することにより、
老齢給付金を受け取るタイミングが
より選びやすくなります。
|
また、iDeCoは、
受給開始までは
非課税で運用することができるので、
受け取るまで非課税で運用できる期間が
5年増えるのもメリットです。
|
ただし、公的年金の繰下げ受給では、
1か月繰り下げるごとに
0.7%ずつ年金が増えていきますが、
iDeCoの受け取りを遅らせて
非課税で運用しても、
増えるかどうかは市場次第。
|
さらに、iDeCoの資産がある間は、
口座管理手数料がかかり続ける点にも注意が必要です。
|
●iDeCoの改正点2:
iDeCoの加入可能年齢が5年延長(2022年5月から)
|
2022年5月から
iDeCoの加入可能年齢が5年延長になります。
現在、iDeCoの加入可能年齢は60歳未満ですが、
改正後は65歳未満になります。
|
ただし、5年延長で加入できるのは、
第2号被保険者である会社員・公務員または、
国民年金の任意加入者です。
|
また、これまで海外居住者は
iDeCoに加入できませんでしたが、
国民年金に任意加入していれば
iDeCoに加入できるようになります。
|
長生き時代の今、
より長く働きたいというニーズに対応。
60歳以降も働き続ける場合には、
加入期間が5年間長くなることにより、
長期・積立・分散投資で
安定的にお金を増やせる可能性が高くなります。
|
●iDeCoの改正点 3:
企業型確定拠出年金の加入者が
iDeCoに加入しやすくなる(2022年10月から)
|
2022年10月から
企業型DC加入者がiDeCoに加入しやすくなります。
現状でも制度上は、
企業型DCの加入者はiDeCoに加入することができます。
|
ただし、労使合意に基づく規約の定めがあり、
事業主掛金の上限の引き下げに対応している
企業の従業員しか加入することができず、
実際には加入できない人が多くいました。
|
改正後は、
労使合意の規約や
事業主掛金の上限の引き下げがなくても、
全体の拠出限度額から
事業主掛金を控除した残余の範囲内
(月額2万円以内または1万2,000円以内)
で加入できるようになります。
|
企業型DCに加えて、
iDeCoにも加入できるようになれば、
資産形成のスピードが加速するでしょう。
|
また、iDeCoは掛金が全額所得控除となるため、
所得税、住民税を軽減する効果があります。
|
さらに、iDeCoは、
自分自身で金融機関が選べるため、
企業型DCでラインナップされていない
商品を選択することができます。
|
注意点は、
企業型DCとiDeCoを併用する場合、
掛金の上限があることです。
|
企業型DCとiDeCoに加入する場合、
企業型DCの掛金の上限額は最大5万5,000円、
そのうちiDeCoの掛金額は最大で
2万円までとなりますが、
2つの掛金の合計は5万5,000円までとなります。
|
企業型DCのほかに
確定給付企業年金(DB)などにも加入している人が
iDeCoに加入する場合、
企業型DCの掛金の上限額は最大2万7,500円、
そのうちiDeCoの掛金額は最大で1万2,000円までとなりますが、
2つの掛金の合計は2万7,500円までとなります。
|
仮に企業型DCの掛金が上限額に達している場合は、
iDeCoに加入することはできません。
|
また、企業型DCの手数料は会社負担ですが、
iDeCoの手数料は
自分で負担しなくてはならない点は押さえておきましょう。
|
注意点はありますが、法改正でますます
使い勝手が良くなるiDeCo。
|
将来の自分年金を作るべく、
積極的に利用するようにしたいですね。
|