給与所得控除の見直しで会社員は増税に!?知っておきたい「控除」の仕組み
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みなさん、こんにちは。
FP Cafe / Mochaを運営している
(株)Money&Youの高山一恵です。
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ここ数日、猛暑が続いていますね。
毎年猛暑の度合いが増している気がしますが、
熱中症にならないように気をつけて過ごしましょう。
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さて、先日、政府税制調査会は、
中長期的な税制のあり方を示す
答申案に
「給与所得控除の縮小」
の必要性を盛り込みました。
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SNSなどでは、
「実質、会社員の増税だ!」との
投稿が相次いでいます。
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少子高齢化が加速する日本では、
今後、さまざまな制度が見直され
増税の方向に進む可能性は否定できません。
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そこで、今回は、増税の仕組みを理解する上で、
知っておきたい「控除」についてお話します。
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そもそも「増税」や「節税」の仕組みを理解するには、
所得税が導き出される過程を理解することが大切です。
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所得税が導き出される過程を会社員の例で説明します。
よく税込の年収に所得税率を掛けて所得税が算出される
と思っている方も多いようですが、所得税が算出されるまでには、
さまざまな「控除」があります。
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「税込年収」から会社員の必要経費とも言われている
「給与所得控除」を差し引き「給与所得」を算出します。
給与所得控除の金額は、年収に応じた計算式で
導き出すことができます。
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次に「給与所得」から「所得控除」を差し引き
「課税所得」を算出します。
所得控除とは、本人や家族の状況、災害や病気といった
家族の事情だけでなく、保険商品等の個別の契約状況によって
税の負担を軽くする制度のこと。
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所得控除には「基礎控除」「配偶者控除」「配偶者特別控除」
「扶養控除」「医療費控除」「寄附金控除」「社会保険料控除」
「生命保険料控除」「地震保険料控除」「小規模企業共済等掛金控除」
「ひとり親控除」「寡婦控除」「勤労学生控除」「障害者控除」「雑損控除」
の15種類があります。
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次に「課税所得」に対して、課税所得に応じた
所得税の税率を掛けて「所得税額」を算出します。
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この所得税額の算出の流れを理解できると、
仮に給与所得控除が見直しされ、
今よりも控除される金額が小さくなれば、
増税になるということがわかりますね。
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また、反対に「節税」という観点からは、
「所得控除」が重要になることがわかります。
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所得控除の金額が大きければ大きいほど、
課税所得の金額が小さくなるので、
節税できるというわけです。
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会社員でも生命保険に加入している場合は「生命保険料控除」、
iDeCoに加入している場合は「小規模企業共済等掛金控除」
といった所得控除が利用でき、
工夫次第で節税することは可能です。
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会社員の場合、給与天引きで税金を納めているため、
税金への関心が薄いという方も少なくないと思います。
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岸田政権は、増税の方向に舵を切っているとも
言われているので、しっかりと情報収集をして、
節税についても考えていきましょう。
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