22/02/12
貧乏な人が自然としてしまう、貧乏を加速する3つの習慣
収入はきちんとある。それなのに、貯蓄どころか月末はいつもピンチ。そんな人は、貧乏な人にありがちな習慣を知らず知らずのうちにしているのではないでしょうか。放置していると貧乏は加速、いつの間にか本物の貧乏におちいってしまうことになりかねません。
今回お伝えするのは、貧乏を加速する3つの習慣。心当たりがあったら、すぐに改めてほしいことばかりです。
貧乏を加速する習慣1:細かいお金を意識しない
「お金が無い」といつも言っている人にかぎって、お金のムダ遣いが多いものです。
お金が無いのにムダ遣いしようがないと思われるでしょうか。
確かに、数万円もする高額商品を買う時はしっかり考えてから支出するので、大きなムダ遣いはないでしょう。しかし、少額の支出を無意識に繰り返していると、1カ月あたりではまとまった金額になってしまいます。
そして、大したものは買っていない、ましてや贅沢などしていないのに、いつの間にかお金がなくなっているのです。
そんな支出の代表例をピックアップしてみましょう。
●ペットボトル飲料
ペットボトル飲料は1本150円程度ですが、毎日買えば30日で4500円。マイボトルを持ち歩けばかからないお金です。
コーヒーショップのこだわりのドリンクなら暮らしの中の楽しみにもなりますが、単なる水替わりとして買うなら、もったいない支出と言えるでしょう。
●ATMの時間外手数料
また、銀行ATMの時間外手数料や振込手数料を、ほんの数百円だからと気にせず払っていませんか。銀行預金は低金利が続いていますので、たった1回の時間外手数料でも、1年分の利息が吹っ飛んでしまいます。
キャッシュレス決済が普及していますので、現金の引き出しは最小限にとどめ、振込みもスマホ決済の送金を利用すればコストがかかりません。
●クレジットカードの年会費
クレジットカードの年会費は、作った初年度は無料でも、2年目以降は利用状況によって有料になります。年に1回、1000円程度の請求があっても、さして大金ではないと考えて放置するのは避けたいもの。使わなくなっているクレジットカードは、解約したほうが防犯上も安心です。
●使わなくなったサブスク
いつも使う定番のものは、サブスクにしておくと便利です。動画や音楽の配信、家電レンタルや洋服、レンタカーまで、サブスクなら使う量を気にせずに好きなだけ利用できます。
ただし定額の支払いは、使わなくなっても続くことに要注意。定額の引き落としやクレジットカード払いは、無意識になりがちなのでしっかり管理しましょう。
●行かなくなったジム代
コロナ禍で運動不足が気になり、スポーツジム通いを始めた人もいるかもしれません。感染対策がしっかりなされているところなら、安心して通えそうです。しかし、これもまた行かなくなっても支払いは続きます。来月こそちゃんと行こうと思っても、実現可能かどうか冷静な判断が必要です。
このような無駄遣いを防ぐには、どうしたらいいのでしょうか。
まずは、細かい支出と思っても、しっかり意識することです。手軽な方法としては、必ずレシートをもらうこと。レシートを受け取った時に1度支出を意識して、財布にたまったレシートを整理するときにもう1度意識しましょう。
レシートは捨ててもいいので、まずは支出を意識しましょう。
それから、預金口座の取引履歴や、クレジットカードの利用明細をきちんと確認することです。
最近は、ウェブ明細になっていることが多く、自分で専用サイトにアクセスしないと見られません。面倒がって見ないでいると、不要なお金を払い続けてしまう可能性もあります。
1カ月に1回でいいので、確認する習慣をつけましょう。
貧乏を加速する習慣2:「せっかくだから」「仕方がない」が口癖
贅沢はしていないのに、なぜかお金がいつも足りなくなる。こういう人は「せっかくだから支出」「仕方がない支出」が多すぎないか、チェックしてみてください。
毎日忙しいから、割高でもレストランのテイクアウトや、お惣菜を買うのは仕方がない。
今月は記念日があってプレゼントを買ったから、赤字になっても仕方がない。
確かに仕方がないのでしょうが、家計全体のバランスを取ることを忘れてはいけません。
特にコロナ禍の今、せっかくだから支出、仕方がない支出が増えやすくなっています。
リモートワークで、せっかくだから家具や家電などいろいろ買いそろえてしまった。
外食できないから、せめていい食材で食事を楽しみたい。
電車は密になりそうだから、タクシーを使うのは仕方がない、などなど。
仕方がないのですから、決して贅沢をしているわけではありません。それでも、「せっかくだから」「仕方がない」を、支出が増える言い訳にしないでおきたいですね。
支出全体ではいつもの家計の範囲内におさまるように、しっかり管理していきましょう。
もし、毎月の収入の範囲におさまらなければ、クレジットカードのリボ払いやキャッシングといった借金に頼らざるを得なくなります。
特に、分割払いやリボ払いを多用していると、借入れの残高がわからなくなりがちで、収支の見通しが立たなくなってしまいます。
手元の現金が不足した時にキャッシングは便利なようですが、利息が高いので手を出さないに越したことはありません。
お金が足りないことを借金でしのいでも、翌月の収入が増えなければ返せるわけもなく、借金が増えていく一方になってしまいます。
確かに、今月だけは特別なことがあったので仕方がなかったのかもしれません。しかし、そんな臨時の支出に備えておくために貯蓄があります。なかには、貯蓄を取り崩すのが嫌で、臨時の支出にカードローンを使うような人もいますが、それでは損をしてしまいます。利息は、貯蓄よりもローンのほうが高いので、借金をするくらいなら貯蓄を取り崩したほうがいいのです。特別なことがあったときの支出は、普段からの貯蓄でカバーすることが大切です。
貧乏を加速する習慣3:収入を増やすことを考えない
ここまで支出のことばかりでしたが、収入についても貧乏を加速する習慣があります。
それは、収入を増やす方法を考えないことです。
支出にくらべて収入が多ければ黒字になり、貯蓄もできるようになります。ですから収支のバランスを良くするには、支出を減らすことと収入を増やすこと、両方を考えていくことが必要です。
収入を増やすには、いろいろな方法があります。
●スキルアップ
収入を増やすにあたってリスクが小さいのがスキルアップです。今までの仕事がワンランクアップするスキルを身につけたり、資格を取得したりすることで収入アップが見込めます。会社員であれば給与が増えるキッカケにもなりますし、フリーランスであれば単価アップも可能です。
スキルアップには時間と費用がかかりますが、それに見合った効果を得られるでしょう。
●転職
思い切って転職するのもひとつの方法かもしれません。今の職場では先々の見込みが今ひとつ、という場合は将来の選択肢を広く考えてもいいのでは。
生活費を切り詰めても貯蓄までする余裕がなかなかない場合は、さらなる節約の努力より、転職したほうがいいことも多いのです。
●副業
今ある仕事と収入を手放すのはリスクが大きく決断できない、ということなら、副業をするのもオススメです。メインの仕事に影響の出ない早朝や夜間に、マイペースでできるサブの仕事を持つことで、収入も暮らしも豊かになります。
●投資
仕事が忙しくて時間がない、でも収入アップはしたい、という場合はお金に働いてもらいましょう。つまり、投資です。
とはいえ、いきなりFXや株式投資に手を出すのはリスクが大きくオススメできません。
仕事の合間にするなら、ローリスクやミドルリスクの投資信託がいいでしょう。
投資信託は、投資のプロに運用をおまかせできる仕組みなので、複雑な専門知識がなくても比較的安心して投資をすることができます。特に、つみたてNISA(積立ニーサ・少額投資非課税制度)で購入できる投資信託は、手数料が少ないなどの金融庁の基準をクリアしているものばかりです。
投資で得られた利益には、通常20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISA(積立ニーサ・少額投資非課税制度)を利用すると非課税で運用することができるのも、見逃せないメリットです。
老後資金を準備する目的なら、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)もいいですね。運用益が非課税であるだけではなく、掛金が全額所得控除になるので所得税や住民税が安くなるメリットもあります。
さらに、受取り時にも税制優遇があります。ただし、基本的に60歳まで引き出せないので無理のない範囲での運用がポイントです。
貧乏を加速する3つの習慣を紹介してきました。もしも当てはまっている習慣があったら要注意。支出を減らすことはもちろん、収入を増やすことも積極的に考えて、家計のバランスをとり、貧乏におちいらないようにしたいですね。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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