年内にNISAを使って、株主優待も手に入れよう！

2017年も残すところ約2ヶ月。NISA口座を開設したけど「ほったらかし」な人も多いのではないでしょうか。
NISAは、年間120万円までの投資から生じた売買益や配当金・分配金が最長5年間非課税になることが魅力です。
今回はこの制度を利用しながら、株主優待も手に入る12月決算の企業を選りすぐって紹介します。

季節を逆手に取ってみる

「麦わら帽子は冬に買え」という格言は、周りの人が注目する前に株を購入しなさいという例えです。ですから、アイスやビールを販売している会社の株をあえて冬の寒い時期に購入するのも手です。

『B－R サーティーワンアイスクリーム（2268）』では同社の株を100株以上保有すると、自社商品と引き換えできる 1000円相当（500円券×2枚）の「株主ご優待券」が年2回もらえます。2017年10月20日終値は4060円。株式優待を手に入れるには、手数料を除いても、おおよそ40万6000円が必要です。

『キリンホールディングス（2503）』では同社の株を100株以上保有すると、1000円相当の自社グループ会社商品等が年に1回届きます。キリンと聞くとビールを思い浮かべてしまいがちですが、ジュースを選ぶこともできます。2017年10月20日終値は2747円。おおよそ27万4700円が必要です。

キリンホールディングス（株）の株主優待イメージ
画像：キリンホールディングスHP

スポーツ好きにオススメの銘柄

ゴルフ好きな人にオススメなのが『ゴルフダイジェストオンライン（3319）』です。同社の株を100株以上保有すると、「GDOゴルフショップ」クーポン券2000円相当と、「GDOゴルフ場予約」クーポン券1000円相当が2枚、年に2回届きます。2017年10月20日終値は968円。おおよそ9万6800円で購入できる計算です。

応援しているチームがある人やスポーツは見る方が好きな方には、観戦チケットが優待価格で手に入る『楽天（4755）』や『ヤマハ発動機（7272）』がオススメです。
『楽天（4755）』では、同社の株を100株以上保有すると、年1回楽天市場で利用できる200円クーポン４枚（税込1,000円以上の買い物に利用）などの他、「楽天イーグルス公式戦観戦チケット」や「ヴィッセル神戸主催公式戦観戦チケット」が優待価格で提供されます。2017年10月20日終値は1237円。おおよそ12万3700円が必要です。

『ヤマハ発動機（7272）』では、100株以上で株主保有株式数・保有期間によるポイントが付与され、ポイント数に応じて、優待品の中から年1回好きなものを選ぶようになっています。優待品は、「ジュビロ磐田Jリーグ観戦ペアチケット」や、「ヤマハ発動機ジュビロ　ラグビー観戦ペアチケット」など。2017年10月20日終値は3290円ですので、おおよそ32万9000円が必要です。

（株）ゴルフダイジェスト・オンラインの株主優待イメージ
画像：ゴルフダイジェスト・オンラインHP

長期保有で優待内容がよくなる銘柄

『資生堂（4911）』では、株主優待を資生堂グループ製品のいくつかの選択肢の中から株主の好みで選べる形に変更しています。優待の対象は、12月31日現在、資生堂の株式1000株以上を1年間超にわたり保有している株主だけ。優待を得るとすぐに株を売却してしまう投資家より、長期保有者を大事にして、安定株主を増やせる方がよいのでしょう。2017年10月20日終値は4850円。おおよそ48万5000円が必要です。

NISAの非課税メリットを活用しよう

12月決算の株主優待を手に入れるには、証券会社の取引最終日である12月30日ではなく、その日を含め4営業日前までに購入することが必要です。2017年は12月26日が期限。 NISA制度は、非課税投資上限枠のうち使わなかった枠は翌年に繰り越せない仕組みがあり、その分節税チャンスを逃すことにつながります。非課税のメリットを受けながら、しっかり優待も手に入れましょう。

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辻本由香おふたりさまの暮らしとお金プランナー

企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。27歳で阪神大震災、43歳で乳がんを発症した経験から、備えることの大切さを伝える活動を始める。現在は奈良で独立系のFP事務所を開業。セミナーを主としながら、子どものいないご夫婦（DINKS・事実婚）やシングルの方の相談業務、執筆も行っている。著書『がんを生きぬくお金と仕事の相談室』（河出書房新社）。