26/09/03
【年金を最大化する方法】もらい忘れチェック×受け取り方の工夫×働いて増やす

「将来もらえる年金、実はあと少し増やせるかもしれません」そう聞くと、少しほっとする方も多いのではないでしょうか。年金は「もう決まっている金額」というイメージを持たれがちですが、実は工夫次第で受け取れる額に差が出ることがあります。
今回は、(1)もらい忘れをなくす、(2)受け取り方を工夫する、(3)働いて増やす、という3つの視点から、年金を少しでも増やすためのポイントを簡単にまとめてご紹介します。
(1)もらい忘れをチェックする
まず見直したいのが、「もらい忘れ」がないかというチェックです。年金は加入記録に誤りや空白期間があると、本来もらえるはずの金額より少なくなってしまうことがあります。特に「転職を繰り返した」「結婚して姓が変わった」「いろいろな名前の読み方がある」といった場合は、加入期間に抜けがないか、「ねんきんネット」や毎年届く「ねんきん定期便」で確認してみましょう。
また、意外と見落とされがちなのが「加給年金」です。厚生年金に20年以上加入していた方が65歳になったとき、生計を支えている65歳未満の配偶者や18歳未満の子どもがいる場合に加算される、いわば「家族手当」のような年金です。ただし自動的には支給されず、ご自身で請求しない限り受け取ることができません。
さらに、年金を受け取っていた方が亡くなった際、まだ受け取っていない分の年金は「未支給年金」として、生計を共にしていたご遺族が請求できます。こちらも請求しなければそのままになってしまいます。時効は5年で、それを過ぎると消滅します。「知らなかった」で終わらせないよう、まずはご自身とご家族の年金記録を確認することから始めてみてください。
(2)受け取り方を工夫する
年金は、受け取り始める時期を工夫することでも増やすことができます。
代表的なのが「繰り下げ受給」です。通常65歳から受け取る年金を66歳から75歳の間まで先延ばしにすると、1か月あたり0.7%ずつ増額され、75歳まで繰り下げると最大84%も増える計算になります。一度増額された年金額は、その後も生涯続きますので、長い目で見ると大きな差になります。
また、あまり知られていませんが、老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げることも可能です。たとえば厚生年金は65歳から受け取って当面の生活費を確保しつつ、基礎年金だけを繰り下げて増やす、といった柔軟な組み合わせもできます。ご自身の暮らし方に合わせて選べるのは、大きな安心材料になるのではないでしょうか。
ただし、繰り下げて待機している間は、先ほどの加給年金や振替加算は増額の対象外となり、受け取ることもできません。人によっては繰り下げない方が結果的に有利なケースもあるため、この点は事前に知っておきたいポイントです。
(3)働いて増やす
国民年金に加入できるのは原則60歳になるまでですが、厚生年金には70歳になるまで加入することができます。厚生年金に加入できる働き方を選ぶと、納めた保険料が将来の年金額に上乗せされていきます。パートなど短時間勤務でも、一定の条件を満たせば厚生年金に加入できる場合がありますので、働き方を見直す際の視点のひとつにしてみてください。
特に65歳以降も厚生年金に加入して働く場合は、「在職定時改定」という仕組みにより、年金を受け取りながら働いていても、毎年10月分から、それまでの厚生年金の加入期間が年金額に反映されて増加します。働き続けることが、毎年少しずつ年金を育てていくことにつながるのです。
「働くと年金が減らされるのでは」と心配される方もいらっしゃいますが、在職老齢年金の支給停止基準額は見直しが進んでおり、以前よりも働きながら年金を受け取りやすい環境になってきています。無理のない範囲で働き続けることも、年金を増やす選択肢のひとつです。
3つの視点で年金を最大化
年金を増やす方法として、もらい忘れの防止・受け取り方の工夫・働いて増やす、という3つの視点をご紹介しました。まずはご自身の年金記録を確認するところから、はじめの一歩を踏み出してみてください。
【関連記事もチェック】
・年金収入のみの場合、所得税・住民税がかからないのはいくらまでなのか
・ゆうちょ銀行「定額貯金」は金利復活で魅力アップ!元本保証で一番得する置き場所はどこ?
・絶対に買ってはいけない「金融機関が儲かるだけ」の金融商品10選
・「ゆうちょ銀行使わない方がいい」と言われる5つの理由。利用した方がいい人は?
・厚生年金「夫14万円・妻10万円」、夫が亡くなった後に妻がもらえる年金はいくら?
タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
























