25/01/06

資産運用・経済

この記事のライター

稲村優貴子

【新NISA】株主優待と配当金「2倍嬉しい」1月銘柄3選

株式投資をするうえで、高配当で株主優待がある銘柄は人気があります。1月権利確定の銘柄はとても少ないのですが、そのなかにも「ダブルで嬉しい」銘柄はあります。優待の品の到着時期を分散するためにもチェックしておきましょう。今回は、株主優待と配当金がともにもらえる銘柄のなかから、1月に権利確定を迎える銘柄を3つ紹介します。

NISAで買えば配当金も非課税！

2024年に制度が改正されたNISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの投資枠を利用して一生涯にわたって運用益非課税の投資ができます。このうち、成長投資枠では株式投資をすることができます。成長投資枠での投資は、株の値上がり益はもちろん、配当金にかかる税金もゼロにできますので、より効率よくお金を増やせます。

成長投資枠では、年間240万円までの投資で得られた利益が生涯にわたって非課税にできます（成長投資枠における生涯投資枠は1200万円まで）。NISAの成長投資枠で株主優待と配当金がともにもらえる「ダブルで嬉しい」銘柄を購入しておけば、株主優待をもらいつつ、配当金も非課税で受け取れてお得です。

もっとも、100株買うには数万円から数十万円の投資が必要。いきなり100株投資するのはちょっと…という場合は、まずは1株、10株などからはじめて、少しずつ買い増して100株にするのもひとつの方法です。

「単元未満株」の取引に対応している証券会社を利用すれば、株を1株単位で購入できます。株主優待は多くの場合100株からですが、配当金は1株からでももらえます。ですから、配当金を少しずつもらいながら、株数を増やしていくことができます。

今回は、12月に権利確定を迎える「ダブルで嬉しい」銘柄の中から、NISAで狙いたい銘柄を3つ紹介します。なお、データは2024年12月30日時点、断りのない限り100株あたりの金額・内容を示しています。

株主優待＋配当金銘柄①：稲葉製作所（3421）

「やっぱりイナバ。100人乗っても大丈夫！」のCMでおなじみの物置の会社です。鋼製物置で国内シェア４割強となっています。1月と7月に権利確定し、1月は1000株以上で1000円相当の図書カードですが、7月には100株以上で1000円相当の図書カードがもらえます。また、300株以上の場合は3000円相当の地域特産品か図書カードを選ぶことができます。
配当も2％以上あるのでダブルで嬉しい銘柄のひとつです。

・最低投資額　100株　18万円
・予想配当　4200円
・予想配当利回り　2.33％
・権利確定　1月末、7月末日

【株主優待】

（1月）
1000株以上　1000円分図書カード
（7月）
100株以上　1000円分図書カード
300株以上　3000円分図書カードまたは地域特産品より選択

【配当】

筆者作成

株主優待＋配当金銘柄②：スバル興業（9632）

社名から車関連をイメージするかもしれませんが、東宝の連結子会社です。主な事業は道路メンテナンス事業で、首都高速・東名高速・名古屋高速・阪神高速など日本を代表する主要高速道路の維持・補修を手掛けています。また、飲食店や映画興行といったレジャー事業や、不動産事業なども行っています。株主優待は映画館で使えるギフトカード。500株以上保有が条件となっています。3年以上継続保有で上乗せがあります。

・最低投資額　500株　171万5000円
・予想配当　500株　4万円
・予想配当利回り　2.33％
・権利確定　1月末

【株主優待】

500株　｢ＴＯＨＯシネマズ｣ギフトカード2,000円相当
※3年以上継続保有の場合、1,000円増

【配当】

筆者作成

株主優待＋配当金銘柄③：コーセーアールイー（3246）

福岡エリアを中心にファミリータイプのマンション・資産運用型のマンションを開発・分譲している企業です。首都圏や中核都市にも都市型のマンションを提供。賃貸管理や自社ビルの賃貸、中古物件なども扱っています。株主優待は汎用性の高いQUOカード。1月銘柄の中では低予算で投資でき、利回りがよくなっています。

・最低投資額　100株　7万4200円
・予想配当　2400円
・予想配当利回り　3.23％
・権利確定　1月末

【株主優待】

100株以上　500円相当のQUOカード
※1年以上継続保有した株主のみに贈呈

【配当】

筆者作成

優待・配当のもらえるタイミングを分散しよう

1月権利確定の銘柄はとても少ないですが、探せばダブルでお得な銘柄はあります。優待・配当がもらえるタイミングを分散できるメリットもありますので、積極的に保有を検討してみてはいかがでしょうか。

株主優待をもらうには、「権利確定日」という日にその企業の株を保有している必要があります。ただし、権利確定日に株を買うのでは間に合いません。株を買っても、株主としての権利が与えられるのは購入の2営業日後だからです。
したがって、権利確定日の2営業日前には株を買っておく必要があります（この2営業日前のことを権利つき最終日といいます）

2025年1月末が権利確定日の場合、1月29日（水）には株を買っておかなくてはならないので、購入の際にはご注意ください。

＊本記事で紹介した個別の銘柄については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄の株式等の売買を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願い致します。

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稲村優貴子ファイナンシャルプランナー(CFP︎︎®︎)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ

大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー