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17/05/15

キャリア

出産よりも高リスク!「夫が転勤したら会社を辞める」が女性の7割

写真:VGstockstudio/Shutterstock.com

キャリア形成と結婚、思いがけない実態がわかりました

日本FP協会が、20代〜50代の働く女性を対象に行った、くらしとお金に関する調査。1200人もの女性を調査した結果、明らかになった彼女たちのくらしやお金にまつわる実態やホンネを、シリーズで紐解いていきたいと思います。今回のテーマは、「結婚と仕事」です。

(参照:日本 FP 協会 調べ「働く女性のくらしとお金に関する調査2017

出世するほど結婚相手を見つけづらくなる現実

前回の記事「『ゆるく働きたい』人が6割超」では、「働くなら、バリバリ働きたい」と思っている女性は、正社員として働いている女性の半分にも満たないという現実をお伝えしました。男性にとってはよくある、仕事に没頭し、仕事で成功することを夢見る生き方を、なぜ女性たちは選ばないのでしょうか。

理由は、女性たちの「結婚と仕事」についての意識調査の結果から窺い知ることができます。

アンケートにあった、「女性は出世するほど、結婚相手が見つかりにくくなると思う」という項目の結果を紹介します。

女性は出世するほど、結婚相手が見つかりにくくなると思う

・非常にそう思う…14.3%
・ややそう思う…50.0%
・あまりそう思わない…30.8%
・全くそう思わない…4.8%

「女性は出世するほど、結婚相手が見つかりにくくなると思う」という項目について、「非常にそう思う」「ややそう思う」と答えた女性が64.3%もいたのです。これが現実というものでしょうか?それとも、子供の頃から潜在的に家族や社会に刷り込まれた意識なのでしょうか?

これだけ多くの女性が、出世を結婚の障害と捉えているということは、それだけ、バリバリ働くことと結婚の2つを手にいれるのは無理だと諦めている女性が多いということの証明でしょう。

「夫が転勤したら今の職場を辞めると思う」が正社員の7割

それでは、結婚後はどのような働き方をすることになるのでしょうか?『結婚後は、「扶養範囲内の収入」を意識して働くと思う(働いている)』という項目を見てみましょう。

結婚後は、「扶養範囲内の収入」を意識して働くと思う(働いている)

・非常にそう思う…16.6%
・ややそう思う…35.8%
・あまりそう思わない…31.7%
・全くそう思わない…16.0%

「結婚後は、『扶養範囲内の収入』を意識して働くと思う(働いている)」と答えた女性は、半数以上の52.4%でした。これでは、バリバリ働くどころか、正社員として働くことも諦めることになってしまいます。

さらに衝撃的な事実も。

将来、夫が転勤になったら、今の職場を退職すると思う

・非常にそう思う…37.7%
・ややそう思う…35.5%
・あまりそう思わない…18.2%
・全くそう思わない…8.7%

「将来、夫が転勤になったら、今の職場を退職すると思う」について、「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した女性がなんと4人に3人。7割を超えました。これは正社員に限った数字を見ても、大きな差異はなく、さらに、主任クラス以上の役職付き女性に限った数字を見ても、6割強といったところ。

「夫の転勤で、退職」というリスクは、意外に大きなものでした。

写真:CandyBox Images/Shutterstock.com

「育休はキャリアにマイナス」が7割

続いて、「育児と仕事」に関する意識調査では、一億総活躍大臣に聞かせてあげたいような、女性たちのホンネが見えてきました。

将来、出産するときは、今の職場を退職すると思う

・非常にそう思う…25.8%
・ややそう思う…31.6%
・あまりそう思わない…27.8%
・全くそう思わない…14.8%

現在の仕事を続けていると、子育てとの両立は無理だと思う

・非常にそう思う…19.2%
・ややそう思う…27.8%
・あまりそう思わない…39.6%
・全くそう思わない…13.4%

育休の取得は、キャリア形成にマイナスの影響があると思う

・非常にそう思う…16.2%
・ややそう思う…50.7%
・あまりそう思わない…28.4%
・全くそう思わない…4.8%

「将来、出産するときは、今の職場を退職すると思う」女性は、6割弱。 「現在の仕事を続けていると、子育てとの両立は無理だと思う」女性は、約半数。 「育休の取得は、キャリア形成にマイナスの影響があると思う」女性は、7割弱。

出産前に辞めてしまうかも、と思っている人が6割近くもいるかと思えば、辞めずに職場に残ったとしても、出産後に育休を取ることで、出世への道のりを断たれてしまうかも、と思っている人が7割近くもいるということになります。

正社員に限っても、出産で今の職場を辞めると思っている女性は半数近く、主任クラス以上の役付き女性でも4割強いました。

つまり、現在の職場では出産や育児を経験しながら、そのままの条件で働き続けるのは難しい、と多くの女性が思っています。これはとても女性たち本人だけでは解決不可能な問題なのでは、と感じました。

女性が働くうえでの障害は「出産」よりも「夫の転勤」

今回の調査結果から、「出産で、退職」よりも大きなリスクとして、「夫の転勤で、退職」というリスクが存在することが分かりました。キャリア街道をひた走っているはずの役職付き女性であっても、「出産で、退職」リスクが4割強、「夫の転勤で、退職」リスクが6割強という驚異的な数字でした。

退職しない選択ができる、もしくは、退職しても、仕事での自己実現が叶えられる、そんな働き方改革を望んでやみません。

次回は、「4人に1人は『専業‘主夫’志望の男もアリ』」と題し、働く女性の理想の結婚相手についてアンケート結果をもとに考えていきます。


林 立恵
早稲田大学政治経済学部、大学院法学研究科卒業。法学修士。政府系金融機関・外資系金融機関に勤務し、融資審査業務などを担当した。現在は国際機関勤務の夫、子供2人と共にアジア圏在住。

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